平成7年1月17日の早朝

私は大阪の大学病院の16階にある病室で

阪神淡路大震災を経験しています。



突然の「ドン、ドン」という突き上げの後、
激しい横揺れを感じ、立っていられなくて
ベッドの横でしゃがんでいました。

きっと17階建てのこのビルは折れるだろう
と思えるほどの横揺れでした。

死を意識しました。

気づけば私は祈りながら、天国の母の戒名を
唱えていました・・・

揺れが収まってからも、船酔いのような状態で
揺れているのか揺れていないのかわからなくなる
感覚でした。



その朝、9時からは私の抗がん剤投与2回目が

予定されていました。


私は担当の看護師さんを呼んで訴えました。



「余震が来たら怖い、

 不安でたまらないから治療を1週間延期したい」と・・・



その後、主治医の先生が説明に来てくれました。

「延期は出来ない。

今のうちにしっかり抗がん剤を使わないと

再発する」



そう言われました。



1週間の余裕もないんだ。

私のがんは、私が思ってる以上に

深刻なんだ



とその時理解しました。




私を担当してくれていた

看護師さんは私に言いました。



「尾崎さん、私がついています。

余震が来たらすぐに尾崎さんを

助けにきます。


もし避難しないといけなくなったら

私が必ず助けにきますから

頑張って治療しましょう」




すごい目力と深い声は

今も私の心に刻まれています。



感謝しかありません。



そして、2回目の投与が始まりました。



2回目は1回目より楽かもしれない・・・
というかすかな期待も数時間後には裏切られ
ていました。


吐き倒して、のた打ち回る
苦しすぎて勝手に涙がボロボロ出てくる・・・



もちろんテレビなんて見れない

会話も出来ない状態です。



治療中はずっと病室を暗くして、

1人で向き合いました。


巡回に来て下さる

看護師さんとドクター以外には

誰にも会いたくありませんでした。




ただ、暗闇の中で、一人黙々と

苦しみに耐えていたい。

それが私の唯一の願いでした。



治療に入り丸一日が経過した頃だった

でしょうか・・・



震災が気になりテレビを静かにつけた私



増え続ける死者の数

崩壊した街々の様子



本当に夢を見ているのか、

現実なのかわからなくなる程の

衝撃を受けました。



なぜ、こんな事が起こったのか



昨日まで元気に生きていた人たちが

こんなにたくさん亡くなってしまった



あまりにも残酷すぎる



死ってなんだろう

命ってなんだろう

生きるってどういうことだろう



ずっとずっと考えていました。




明日が来るのは当たり前ではない

今、生きている事は当たり前ではない




私は生かされているからこそ、今がある。



じゃあ、生かされている私は何をすればいいの?




自分のいのちを最大限に生かす生き方って?

暗闇でひたすら考えていると、ふとこんな
閃きがやってきました。




生きている事を喜び

自分らしさを楽しむ



その直後に、頭から大きな岩を
落とされたような「気づき」が
やってきました。



私は、本当の自分を知らない



31年間、私自身を生きてきたつもりが・・・
突然天から「あなたは自分を知らない」と伝えてくる・・・

不思議な気持ちでしたが、妙に納得も出来ました。



ここから私の自分を深く知る為の

学びが始まりました。



まず「私自分を学ぶために」という

タイトルの日記をつけはじめました。




中身は恥ずかしくてお見せ出来ないのですが・・・

それがこのノートです。

天使の絵がお気に入り。





今も時々持ち歩いて、読み返しています。




自分と深く繋がる

自分のいのちを生きる


その為には、何をすべきか、

どうあるべきか?



私が「自分の在り方」を強烈に意識した

のはこの日記をつけだしてからだと

思います。



自分が自分自身をどう捉えているか?

どんな気持ちのわだかまりがあるのか?

そんな事も全部書きました。




そして、私自身の中に両親の不仲、

父の愛人問題、そして母が他界した事

を私自身が納得出来ておらず、父に

対する怒りが強烈な塊となり残っている
事にはっきり気づきました。



潜在意識に押し込められたその爆弾は、
普段は息を潜めていますが、父とちょっとした

衝突があると、その度に顔を出してきます。



自分の深みに押し込んだ「怒りのパワー」
の存在を、文章にしてみて初めてはっきりと
認識したのです・・・



身体は病院で治療してもらい、私は私自身の魂レベル
の治癒を目指した

そんな時間だったと思い、本当に全ての人たちに感謝
の気持ちでいっぱいです。

ではまた続きは次回書きますね。


最後までお読み頂き、ありがとうございます。





YUMI